小さな箱や透明の袋に入っていたストッキング。義母が買ったと思われる、まだ下ろしていない新品モノだった。絹からナイロン製になり、それが一般に普及した1950年代のものだろうか。パンティストッキングという便利なものができる前の話だ。
小学校に入ったばかりの冬、寒いので、もものあたりまでくる靴下を母が履かせてくれた。それが落ちないように、太いゴム輪でとめるのだが、校庭で走り回るうちに、ずるずると靴下も太ゴムも下がってくる。「これはだらしがない」と母が思ったかどうかは知らないが、長靴下はやめることになり、その後ずっと、私は冬でもソックスで通学していた。「アツギのタイツ」なんて履いているオシャレな女のコもいたけどね。

昔のストッキングは、太ゴムなんかではなく、「ガーターベルト」を使い、ベルトについたクリップで留める。そして、後ろには真っ直ぐ縫い目があった。だが、縫い目はよろしくない、ということで開発されたのがシームレスストッキング。
後ろの縫い目は、セクシーでヴィンテージな雰囲気がいっぱい。タイトスカートにハイヒールの後ろ姿なんて、映画の一幕みたい。と思うが、足の形を選ぶだろうなぁ、これ。
