知り合いのお宅にお邪魔すると、よく玄関とか居間に家族の写真が飾ってあったりする。子どもや孫だけでなく、親から祖父母まで加わって、一家総出で、壁やテーブルに並んでいることもある。子どものいない私たちは、飼い猫の小さな写真でも飾っておくのがせいぜいだ。

カットワークや刺繍が入った白い綿のドレスは、乳幼児のサイズ。義母の箪笥の中に入っていたもので、ほかにあと2枚あった。女児用で、夫のものでもないのに、誰の?ふと、義姉のものではないかと思ったのは、赤ん坊の彼女が似たようなドレスを着た写真が家にあったからだ。
夫には、20歳以上も年が離れた腹違いの姉がいた。家族関係が微妙ね、と思われがちだが、そんなことはなかった。義姉はずーっと年下の弟である夫を可愛がり、父親である義父を慕い、義母ともそれなりに仲がよかった。
義姉は、15年くらい前に亡くなってしまったが、家には、彼女が小さかった頃からの写真が何枚か残されていた。テディベアの隣で手を広げて、白いドレスを着た義姉の写真は、写真屋さんで撮ってもらったらしく、きちんと額に入っていた。昔は、記念写真のようなものは、晴れ着を着て写真屋さんで撮影するのが慣いだったのだろう。
それにしても、義姉が自分の幼児服を義母に預けたというのもおかしな話。今更だが、由来がはっきりしない物事が多い家だなぁ。
