ブルターニュの家に到着すると、玄関前の石段に3種類のインゲンとトマトが入ったプラスティックのバケツが置いてあった。前日、庭で野菜を作っているオジサンに電話をし、戻ると伝えたからだろう。その際、気がかりなことを聞いた。
オジサンのひとりは、ぽっちゃりタイプ。もうひとりは、ほっそりしている。何か連絡がある時には、ぽっちゃりオジサンにしている。彼はスマートフォンを持っていて、ほっそりオジサンはガラケー愛用者。ふたりとも、70代後半である。6月末の酷暑がはじまった頃、ほっそりオジサンが入院した。それ以来、彼が庭に戻ってくることはなく、ほっそりオジサンの野菜の多くはダメになってしまった…と、ぽっちゃりオジサンは申し訳なさそうに電話口で話した。暑い最中に、車を持たず、1キロ離れた自宅から歩いてくるぽっちゃりオジサンも大変で、今年は野菜の水まきがおろそかだとも言っていた。
野菜栽培をしている裏庭に行ってみると、ほっそりオジサンの区画は、雑草と枯れ草で賑わっていた。それでも、インゲンとズッキーニは育っているようで、ぽっちゃりおじさんが面倒をみているのだろう。
そうだ、4月の終わりに、ほっそりオジサンの区画に植えた、私の赤玉ねぎとエシャロットはどうなっただろうか。見覚えのある場所を見つけると、からからに乾いた砂土の上に雑草が生い茂っていた。しょうがないよなぁ、人まかせにしたんだから…。長靴を履いた足で砂をかき分けると、小さな赤玉ねぎとエシャロットがいくつか出てきた。実もしまっている。これはうれしい。拾ってきたのが、向かって右の写真。
ほっそりオジサンには、早く元気になるよう願うばかりだ。
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