お祖父さんの職人前掛け

衣服・鞄・装身具

夫の祖父は木工職人だった。2023年末、祖父母が昔暮らしていた家を夫が売り、ここを整理している際に、お祖父さんが仕事場として使っていた車庫から出てきたのがこの紺色の前掛け。
※義母が出てきたり、祖父母が出てきたり、時空感覚が曖昧になったなら「プロフィール」を読んでね。

同じような前掛けが数枚あり、1枚は折り目どおりにきちんと畳まれた新品だった。職人の前掛けは、シンプルで無駄がなく、しっかりとした綿でできている。前に大きなポケットがついていたり、胸のところにタックが入っていてゆとりを持たせているなど、あくまでも実用的なのだ。

お祖父さんが亡くなったのが1970年代半ば。それから50年近くも、湿った車庫に放っておかれた前掛けは、カビ臭かった。だが、職人の香りがぷんぷんするスタイルが気に入って、新品のものと、あともう1枚ほとんど傷んでいないものを取っておくことにした。

最近、ペンキ塗りだとか、家具のリフォーム作業をする機会があり、これを愛用しはじめている。職人の気分になれて、作業がはかどれば幸い。生前には会えなかったお祖父さん、あなたの前掛け、使っていますよー。