以前、屋根裏で見つかった帽子にカビが生えていて、きれいにクリーニングしたという記事を投稿した。その後も、義母の寝室の箪笥などから「フェドラ(Fédora)」帽がいくつか出てきた。

この形の帽子は、1857年にイタリアのボルサリーノ(Borsalino)社が最初に製作した。フェドラという名前で呼ばれるのは、ヴィクトリアン・サルドゥ(Victorien Sardou)の演劇「フェドラ」(1882年)による。ロシアの王女フェドラを演じたフランスの女優サラ・ベルナール(Sara Bernardt)がアメリカ公演(1889年)でこの帽子を被ったのがはじまり。それ以来、特に女性活動家のファッションとして流行ったらしい。マフィアが被るというイメージは、もっと後になってからだ。
*写真は、サラ・ベルナールが被ったフェドラ(Wikipediaより)
義父は、義母よりもずーっと年上で、若い時に第一次世界大戦も経験している。往年のフランス紳士という感じの人だった。そして、レストランで食事をするとか知人を訪問するような際は、必ずフェドラを被って出かけた。
今回見つけたフェドラのひとつは義父のもの。内側に金色で彼のイニシャルが刻まれている。
頭の格好がいい西洋人に対し日本人は頭の後ろが平らなので、帽子は似合わないなんて言われたりするが、フェドラだったら大丈夫。しっかりした厚いフェルト地や広めのツバが頭の形を隠してくれる。ほら、私も被ってみた。
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