海辺の本屋さん

諸々の...話

海岸通りから町へとのびる道の角にある本屋さん。売り上げ不振で、最近は書店が倒産するという話を耳にするが、ここはいつ行っても客が多い。ジャンル別に彩りよく並べられた本は、つい手に取ってみたくなる。この店のスタッフが本の感想を手書きで付箋に書き、あちこちの表紙に貼ってあるのもいい。

日本の文庫本はA6サイズにほぼ統一されていて、イラストが描かれたカバーがかかって売られているのが普通だが、フランスでは文庫本でも出版社によって微妙にサイズが違ったりする。そして、カバーはなく、ちょっと厚めの紙でできた表紙に直接タイトルやイラストが印刷されている。日本のように、レジで「紙のカバーをお付けしますか」なんて聞かれたりしない。

夫と一緒に何冊か本を買ったら、「しおり」をひとつくれた。青縞のボーダーシャツがいくつも並んだ中に、1足の赤い長靴。店の雰囲気と同じに、とてもよいセンスだと思った。